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研究活動

平成30年度後学期 第2回公開講座の開催報告


開催日時 11月3日(土)13時~14時30分
表題 「国際テロリズムの現状と市民の自己防衛」
講師 危機管理学部教授 安部川元伸

近年、イスラム過激派の活動が活発化し、先進国でもテロが多発するようになっている。そこで、我々市民も、テロからいかにして自らの生命を守るかは極めて重要な問題である。まず、我々は、自分たちと文化も習慣も大きく異なるイスラムを理解しておく必要がある。さもなければ、イスラム教徒との間で思わぬ摩擦が生じ、それが嵩じて犯罪やテロに結びつくこともある。
イスラムの1日は、「アザーン」というモスクでの礼拝呼び掛けの大音響から始まる。イスラム教徒の生活はすべてイスラムの教えに則ったものであり、それだけアッラーの神への信仰心が強いと言える。異教徒の我々も、イスラムの厳しい戒律に従順な信徒の前で彼らの神を侮辱したり嘲笑したりすれば、即座に彼らの激しい怒りを買うことになる。我々は、イスラムの文化と習慣をよく理解し、尊重してイスラム社会と共存・共栄できる関係を築いていかなければならない。
これまでに、イスラム過激派によるテロで多くの日本人が犠牲になっている。テロに巻き込まれないためには、テロリストの手口をよく把握し、テロに遭遇したら即座にその場から離れ、安全な場所に退避することが大切である。最も活発に活動している過激派組織の「イスラム国」は、最大拠点のシリア、イラクで敗北を喫し、最近では、アジア、北アフリカ等に拠点を移し、欧州でもメンバーを徴募して各所でテロを起こしている。最近、欧州で多発している自動車テロは、警察に事前摘発されないよう一匹狼型で密かに計画を練り、テロを実行しているケースであり、市民に与える衝撃も大きい。自動車テロの犠牲にならないためには周囲に十分気を配り、車両の異常なエンジン音、人の叫び声や悲鳴を聞いたら即座に反応し、建物などに身を隠すことが肝要である。
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